MBA受験体験記 K.M (Full-Time MBA 2017)

技術者のための技術開発ではなく、お客様のための技術開発であり、会社を繁栄させるための技術開発をどうしたら実現できるかを考えてきた結果、MBAの道にたどり着きました。MBA受験は険しい道のりでしたが、今はMBA受験を経験できたことをありがたく感じています。自分の人生を棚卸しでき、自分がこれからすべきことが見えました。

はじめに:技術者にとってのMBA

2008年に入社し、以来約7年研究部に所属しておりました。入社当時は、自分がMBAを取ることは全く考えておりませんでした。しかし、研究開発を行う中で、自分が何か足りていないことに徐々に気づいてきました。その気づきは「良い技術開発とは何か」という問いに収斂されました。技術者のための技術開発ではなく、お客様のための技術開発であり、会社を繁栄させるための技術開発をどうしたら実現できるかを考えてきた結果、MBAの道にたどり着きました。

受験には約1年半の時間を費やしました。合格までの道のりは、自分にとって決して簡単なものではありませんでした。家族をはじめ、多くの方々にサポートしていただきました。この場を借りて、サポートしてくださった方々に感謝するとともに、この体験記が少しでもMBA受験を目指している方々の参考になれば幸いです。

受験概要

合否結果:アジアビジネス、多様性、理工系大学のMBA

留学先:香港科技大学(HKUST)
合格校:HKUST(2nd), Imperial College(3rd) ,HKU(1st)
最終的に、1.アジアビジネス、2.多様性、3.理工系の大学という観点を重視してHKUSTに進学を決めました。

出願プロフィール:社費でのMBA受験

年齢:男性・34歳 (妻子あり)
費用:社費
職務経験:輸送機器メーカー (7年)
GMAT:650 (V:27 Q:50 IR:7.0 AWA:5.0)
IELTS:7.0(L:6.5 R:7.5 W:6.0 S:7.0)
GPA:3.7 (国立大学工学部) 4.0 (国立大学大学院理学研究科)
海外経験:なし

日程

2014年12月:HKU出願
2015年1月:HKUST出願
2014年4月:Imperial 出願

TOEFL

2014年1月にTOEFLを初めて受験し、絶句しました。点数を見て、予想位以上にハードルの高い試験だと痛感しました。11月の社内選考に合格してすぐTOEFLを受ければよかったと感じています。まずTOEFLを受けて、どんなものか感覚をつかむのが大事だと思いました。以下対策です。

Reading: TOEFL英単語3800やWebTOEFLで

単語を増やすため, 他の受験者と同様にTOEFL英単語3800を使用しました。単語カードを作成し、空いた時間で単語を覚える努力をしました。また、Cracking the TOEFL iBT、TOEFL Official Guide、オンライン教材WebTOEFLを利用し、読解の仕方を学びました。

Listening: オフィシャルガイドやWebTOEFLでシャドーイング

一番苦手なパートでした。Pod castのBBC 6minutes EnglishやScientific Americanの60 second scienceを聞いていました。また、Reading同様、Cracking the TOEFL iBT、TOEFL Official Guide、オンライン教材WebTOEFLを利用し、Listeningの聞き取り方を身につけていきました。また、これらの教材を使って、シャードイングの練習をしていました。

Speaking: DMMオンライン英会話を利用、ReadingとSpeakingを同時に

Cracking the TOEFL iBT、TOEFL Official Guideを利用しました。また、ほぼ毎日DMMのオンライン英会話を行いました。普通の会話を練習する以外に、TOEFLのIndependent task対策を行いました。Independent taskの質問集が載っている適当なwebサイトから、先生にランダムで質問を選んでもらい、時間を計って答える練習をしていました。また、一緒に英語の記事を読んで、そのsummaryを述べる練習もしていました。ReadingとSpeakingを同時に訓練できる良い練習だったと思います。

Writing: 自分なりの書き方を見つけることが鍵

Reading、Listening同様、Cracking the TOEFL iBT、TOEFL Official Guide、オンライン教材WebTOEFL を利用しました。Intro-Body-Conclusionのstructureを守れば、基本的には良い得点が出ます。自分なりの書き方を見つけることが鍵だと思います。

TOEFLの受け始めの頃は、文字数が少なく点が低かったので、毎日1つエッセイを書くようにしました。Independent対策としては、CZ-Trainingというカウンセリングも受けました。テンプレートが嫌いな先生で、テンプレートに頼らない、生きたライティングを教えていただけました。私はこの先生の指導方法は好きでした。このカウンセリング後は、Independentに関しては、structureは毎回同じでしたが、テンプレートは使いませんでした。しかし、点数は安定して良かったです。Integratedの方はWebTOEFLのテンプレートを修正して利用しました。Listeningの内容をたくさん盛り込むと点数があがることが分かったのですが、自分の苦手な分野が出題されるとうまく聞き取れず、その結果Listening内容をあまり盛り込めず、点数が低くなることがしばしばありました。

IELTS

TOEFLに加えてIELTSも受けました。両方受けることはあまり効率的ではありませんが、志望校の一つであるImperial CollegeがTOEFLを受け付けていなかったことが理由です。しかし、比較的短期間でOverall 7.0に到達したので、自分にはIELTSの方が向いていたのかもしれないと思います。最終的に、HKUSTには登録スコアをIELTSに変えてもらいました。

IELTSの教材はTOEFLに比べて少ないです。自分が使用したのはIELTS実践トレーニング、Cambridge IELTSです。TOEFLとIELTSを比べると、自分はIELTSの方が、点が取りやすかったです。特にSpeakingは対面式で行われるので、自分にはTOEFLよりもIELTSの方が向いていました。また、IELTSのReadingとListeningはTOEFLよりも問題がストレートで分かりやすいです。しかしながら、IELTSのWritingだけはコツが掴めませんでした。TOEFLよりも対策が必要だと感じています。

GMAT

TOEFLスコアが低いままでの受験だったため、GMATに対して十分な対策ができなかったのが本音です。早めに英語のスコアメイクをして、GMAT対策に移行するのが鍵になります。

Quantitative: マスアカやManhattan、GMAT Prepを利用

Official Guide、マスアカ、Manhattan prep*、GMAT prepを利用しました。マスアカを一通り行えば大丈夫だと思います。また、Manhattan prepの問題は難しいですが、これで鍛えると本番のQuantitativeは簡単に感じます。(*Manhattanシリーズの問題集を買うと、利用できます)

Verbal: Manhattanシリーズがわかりやすかった

Official Guide、Manhattan SC、Manhattan RC、Manhattan CRを利用しました。Manhattanシリーズは分かりやすかった気がします。最初のテストは650だったので、Verbal強化のために京都のA塾を申し込んだのですが、その後点数は伸びませんでした。教材は良かったと思うのですが、対策にあてる時間が十分確保できなかったことが原因だと思います。2回目以降のテストは、TOEFL/IELTS、エッセイ、インタビュー対策の中での受験だったので、マネージメントが難しかったです。

AWA: CZ-TrainingでAWAも

Official Guide以外に、TOEFLの時に利用したCZ-Trainingの先生にAWAをお願いしました。分析内容も素晴らしく、良い添削指導をしていただけたと思います。

IR: オフィシャルガイドとGMAT Prepで

Official Guide、GMAT prep、Manhattan prepを利用しました。Manhattan prepのIRは本番と傾向が違うので、Official GuideとGMAT prepで十分かと思います。

エッセイ:Interfaceのプレパレーションコース

Interfaceのエッセイプレパレーションコースを受講しました。TOEFL、GMAT対策のため、エッセイを開始はしたのは11月でした。もっと早く開始できれば良かったと感じています。私の担当はルクレア氏でした。ルクレア氏の指導は素晴らしく、私の長所・短所をはっきりと引き出してくれました。MBA受験のプロセスは全て価値あるものですが、このエッセイがやはり自分にとっては一番意味のあるものだったと思っています。
今まで自分がしてきたこと、好きだったこと、苦手だったこと、本当は何がしたいか、これからどうしていきたいか、そういった一見分かっているけどよく分かっていないことを改めて書き出し、頭の中を整理できるよいプロセスだったと感じています。当たり前の話ですが、結局今の自分は過去のつながりでできているということがよく分かりました。必ず過去の出来事は現在の意思決定に何らかの影響を及ぼしています。過去行ってきたこと、現在行っていること、そして将来行いたいことが一貫したストーリーになったとき、力強いエッセイになりました。それをサポートしてくださったのが、ルクレア氏でした。

ルクレア氏はエッセイ指導の中で「メッセージ」という言葉を何度も使いました。自分は伝えたいことを表現しているつもりでも、それではメッセージが弱いとよく指摘してくれました。ルクレア氏の問いは、自分はどうしたいのか、どういう人間なのかということを浮き立たせてくれました。

出願校で何を学びたいかをエッセイに盛り込む必要があるため、HPの情報だけでは不十分で、学校説明会に行ったり、アドミッション・卒業生・大学の先生にコンタクトしたり、キャンパスビジットしたりして情報を得ることが重要になります。このようなところから、アドミッションは出願者の積極性やコミュニケーション能力を判断しているのではないかと推察しています。私の場合は、出願時にはキャンパスビジットしていなかったので、その情報は盛り込めませんでしたが、卒業生等からのパーソナルな情報を盛り込むことができ、エッセイのオリジナリティを出すよう心がけました。

推薦状

自分のことをよく知っている人物として、現在の上司と過去にプロジェクトを共にした先輩に書いていただきました。

インタビュー:Interfaceでトレーニング

Interfaceのデバリエ氏のインタビュートレーニングコースを1月に受講しました。また本番のインタビュー前にルクレア氏とスカイプで模擬面接を行いました。オンライン英会話で信頼している先生には、事前に趣旨を説明し、模擬面接をしていただきました。

デバリエ氏のインタビュートレーニングは8人で行うグループトレーニングでした。自分の練習だけではなく、他人の練習も非常に参考になるものでした。つまらない話し方や冗長な話し方をするとデバリエ氏から厳しく指摘されますが、その指摘は納得のいくものでした。話す内容だけではなく、仕草、立ち居振る舞いに対しても細かく指導が入ります。

自分にとって最も有益なトレーニングはルクレア氏とのスカイプトレーニングでした。ルクレア氏の想定質問はとても有益で、そのおかげで本番のインタビューも余裕をもって臨むことができました。MBA受験プロセスの中でInterviewが一番楽しかったです。Interviewに呼ばれるために、TOEFL/IELTS、GMAT、学校情報収集、エッセイに力を注いできたと思うと、本番のインタビューでは感極まるものがありました。大抵30分の面接ですが、30分で自分を伝えるために全力で挑みました。

最後に

MBA受験は険しい道のりでしたが、今はMBA受験を経験できたことをありがたく感じています。自分の人生を棚卸しでき、自分がこれからすべきことが見えました。受験生の皆様の中には、スコアが上がらず苦しんでいる方もいるかと思います。自分がそうでした。しかし、決してあきらめない気持ちが最後に実を結びます。皆様のご検討をお祈りいたします。